近年、人間と同様に愛犬や愛猫もサプリメントを使うようになってきました。
年々愛犬や愛猫の高齢化が進み、それに伴い、健康志向も高まりを見せています。
ペットショップに行ってみると、フードやおやつのように、サプリメントだけでひとつのコーナーができている店舗もあるほど、多種多様な商品が販売されています。
「興味はあるけれど、どういった種類のものがあるかわからない」「どういったものを使うべきかわからない」という方もいるのではないでしょうか?
ここでは、サプリメントの必要性や種類についてご紹介します。
目次
■サプリメントは必要?
サプリメントはいわゆる「栄養補助食品」であり、不足している栄養素を補う目的で使用されます。
例えば、特にシニア犬・シニア猫については、食が細くなり、満足に必要な栄養素を摂取できないケースがあります。そういったときにサプリメントを使用すれば、食事量を変えることなく、必要な栄養素を補給することができます。
また、病気などで特定の栄養素を摂取したい場合など、サプリメントは「何を補うものか」や「実際に摂取する量」が明確であるため、手軽に不足している栄養素を補うことが可能です。
食事で全て補おうとすると、どうしても食べる量が増えてカロリーの摂取量が増えてしまうなど、肥満につながる可能性も出てきてしまいます。
このようにサプリメントは絶対に必要なものとは言えませんが、状況により非常に有用なものであると言えます。
サプリメントの種類
・ターゲットサプリメント
・ベーシックサプリメント
・ターゲットサプリメント
例えば、「膝の関節の健康を維持するために、グルコサミンを摂取したい」など、その名の通り「ターゲット」がはっきりしている際に、目的に応じた特定の成分を摂取できるようなサプリメントです。
・ベーシックサプリメント
ミネラルやビタミンなど、必要な栄養素がバランスよく配合されているサプリメントです。
手作り食で不足しがちな栄養素のサポートとして使用している方もいます。
上記のように性質が異なりますので、どういった目的で使用したいのかを考え、適切なものを選ぶのがポイントです。
薬を使用しているときは特に要注意
病院で薬を処方されている場合など、サプリメントとの飲み合わせで、薬の効能を阻害する、または副作用が出る可能性がゼロではありません。
サプリメントは薬ではありませんが、使用を希望する際は、かかりつけの獣医さんに相談したほうが安心です。
薬を飲んでいるわけではなくても、不調を抱えている場合や、何が合うのかがわからない場合なども、一度獣医さんに相談してみても良いでしょう。
成長期も場合によって、成長を阻害してしまう恐れがあるので、要注意です。
また、サプリメントを使用する場合は必ず用量・用法を守るようにしましょう。
需要が高まるサプリメント
愛犬・愛猫の寿命が少しずつ長くなると同時に、シニア犬・シニア猫の悩みに関するサプリメントの需要が高まってきています。
ここではよくある悩みを4つ紹介します。
・目のトラブル
特に多く聞かれるのは白内障で、目が白く濁ったような状態になります。
健康を維持するためには、アントシアニンやアスタキサンチンなど、抗酸化作用が高い成分が配合されているものが良いと言われています。
・関節のトラブル
変形性関節症や椎間板ヘルニアなど、シニア犬・シニア猫だけではなく、犬種・猫種によって発生しやすい場合もあります。
コラーゲンやグルコサミン、コンドロイチンなどが関節の健康をサポートする、代表的な成分です。
・皮膚・被毛のトラブル
皮膚の乾燥や、被毛のパサつき、脱毛など様々な症状があります。
美しい皮膚被毛を維持するには、オメガ3や亜鉛、ビタミンなどが重要な成分と言われています。
また、皮膚・被毛だけでなく、骨や臓器まで身体のいたるところで使われるコラーゲンも、加齢に伴い減少していきます。コラーゲンの原料となるたんぱく質も不可欠です。
・脳のトラブル
現在では、愛犬・愛猫の認知症が増えてきています。
脳の健康維持にはDHAやEPA、また、ビタミン(特にC、E)などの抗酸化物質が大切だと言われています。
新しいサプリメント
近年少しずつ認知度があがり、商品も増えてきているサプリメントが「CBD」です。
医療分野でも注目されているCBD(カンナビジオール)は、麻(ヘンプ)などから抽出される「フィトカンナビノイド」と呼ばれる天然成分のひとつです。
法律で禁止されている「THC(テトラヒドロカンナビノール)」とは異なる成分で、CBDが配合された人間用のサプリメントや化粧品などが販売されており、最近ではペット専用のCBD製品も出てきています。
人間だけでなく、愛犬や愛猫の身体には、「ホメオスタシス」という体の内部の環境を一定の状態に保つための機能があります。
例えば、寒いときに「ブルッ」と身体が震えることがあると思います。身体を震わせたり、毛穴を閉じたりすることによって、気温にかかわらず体温を一定に保ってくれます。
上記のような反応が、ホメオスタシスの働きの一例です。
そのホメオスタシスが正常に働くことができるように、細胞間でコミュニケーションを行う「エンドカンナビノイドシステム(ECS)」が備わっています。
エンドカンナビノイドシステムが働くために、「カンナビノイド」というホルモンが身体の中に存在します。
カンナビノイドは体内で作られますが、ストレスや老化などが原因で減少してしまいます。そのカンナビノイドを補ってくれるのがCBDです。
CBDを補給することで、カンナビノイドシステムの健康な働きの維持をサポートしてくれます。また、CBDは身体だけでなく心の健康維持にもおススメです。
このように栄養素の補給だけでなく、ホルモンの働きをサポートするサプリメントも出てきています。
状況に応じてサプリメントと取り入れる
今回紹介したもの以外にも、健康な腸内環境の維持や適性体重の維持をサポートするサプリメントなどもあります。
愛犬や愛猫の健康状態(薬を服用しているかどうか?など)を考慮したうえで、適切に使用しましょう。
また、サプリメントは必ず専用のものを使用し、人間用のものを使わないように注意が必要です。なお、あくまで補助食品ですので、基本的に即効性はあまりありません。多く摂取すればいいものではないので、用量を守り、様子を見ながら活用していきましょう。
「いぬのための」でも「犬のためのコラーゲン」や「犬のための米こうじ」、またサプリトリーツとしてSmileyのフリーズドライシリーズなど栄養補給にぴったりの商品がラインナップされているので、ぜひ取り入れてみてください!