春到来!変化の多いこの季節に気を付けるべきこと3選

暖かく、過ごしやすい気候の春ですが、気温の変化が激しい季節でもあります。

また、植物や虫などの生物の活動も活発化することで、愛犬や愛猫に影響があり、体調に変化が起こることも。

今回は、春に愛犬や愛猫と楽しくおでかけするために、知っておきたいこと、注意すべきこと3選をまとめました。

1. 注意すべき春の植物

春は1年の中でも特にたくさんの花が咲き、公園の花壇なども美しく彩られる季節です。

よく見る身近な花の中には、実は愛犬や愛猫とって危険な花もあります。

実は毒性がある春に咲く花を以下で5つ紹介します。

●水仙(スイセン)

全体的に毒があります。

症状:下痢、よだれ、嘔吐、血圧の低下、不整脈など

特に球根に含まれるリコリンという成分は、摂取後すぐに症状を引き起こすことがあります。土を掘り返すようなしぐさを見せたら、すぐにやめさせましょう。

●ヒヤシンス

全体的に毒があります。

症状:下痢、嘔吐、よだれ、呼吸困難など

水仙と同様にリコリンを含んでいます。また、シュウ酸カルシウムも含んでおり、触れただけで皮膚炎を起こす可能性があります。

●チューリップ

全体に毒があり、特に球根の毒性が強いです。

症状:下痢、嘔吐など

花粉でも症状が起こるケースがあるようなので、室内に飾らないようにするのが無難でしょう。

●ゼラニウム

症状:食欲不振、嘔吐など

家の庭や花壇などでもよく見かける花です。

●福寿草(フクジュソウ)

症状:血圧上昇、呼吸困難

縁起がいいといわれる福寿草ですが、毒性が強い花のひとつです。

重篤な場合には、心臓麻痺を起こすこともあるので、愛犬や愛猫を近づけないようにしましょう。

また、公園の花壇など手入れされている場所は、農薬や除草剤が使用されていることもあるので、そういった観点からも注意が必要です。

2. アレルギー

春に虫と書いて「蠢く(うごめく)」というほど、春は植物が成長し、虫の活動が活発になる季節です。

植物や虫の動きが活発になる春は、アレルギーなどの反応が強く出やすい時期ともいわれています。

●花粉症

実は愛犬や愛猫にとっても、花粉はアレルゲンであるため、花粉症になる可能性があるといわれています。

人間と同様に、鼻水やくしゃみなどの症状がでることもありますが、まれなようです。

愛犬や愛猫の花粉症で多く見られる症状は、「皮膚のかゆみ」や「皮膚の赤み」。

この時期にかゆがったり、身体をなめたりしているときは、花粉症の可能性があります。

また、耳のかゆみや耳ダレなどもよく見られる症状のひとつです。

いつもと違う様子が感じられたら、一度獣医さんに相談してみると安心ですね。

●マラセチア性皮膚炎

マラセチアは健康な愛犬や愛猫の皮膚などに存在する、常在菌の一種です。

皮脂を好むため、高温多湿になる春から夏にかけて、増加(悪化)する傾向にあります。

マラセチアが増殖すると、皮膚が脂っぽくなる・皮膚が赤くなる・かゆがる、などの症状が表れます。

猫は比較的かかりにくい皮膚炎ですが、犬では、シー・ズー、ダックスフンド、プードル、ウエスト・ハイランド・ホワイトテリア、キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルなどに多く見られます。

治療が必要となるので、症状に気付いたら早めに病院に行きましょう。

●アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎の原因のひとつに、花粉があります。

そのため、花粉や植物が原因の愛犬や愛猫の場合、春に症状が強くなるケースがあります。

いつもよりかゆみや赤みが強くなっている場合、環境の変化が要因となっている可能性があります。

3. 熱中症

熱中症といえば、真夏の猛暑日などに起こるイメージではないでしょうか?

実は春先の熱中症も意外に多いのです。

なぜ、快適ともいえる温度の春に熱中症が起こってしまうのでしょうか?

ここでは原因を3つ紹介します。

●体が慣れていない

人間も季節の変わり目に体調を崩しやすい傾向にあります。

愛犬や愛猫は、人間より体温調整が苦手だといわれています。

急に気温が上がった時など、身体が温度変化についていっていない場合があります。

ひなたぼっこ中、ハァハァと呼吸が荒くなっていないかなど、変化に注意しましょう。

特に屋外の日向で、アスファルトの上など想像以上に温度が上がってしまっている可能性があります。

●毛が抜けていない

春先はまだ換毛期の途中で、換毛期が完全に終わっていない場合があります。

アンダーコートがある犬種の場合、特に身体に熱をためてしまい、熱中症になる場合があります。

日中は気温が上がりやすいため、エアコンなどで室内を調整しましょう。

お留守番が多い愛犬や愛猫の場合、特に注意が必要です。

●油断

春先、人間は「暖かい」と感じる気温のため、油断して車の中に5分ほど置き去りにしたことで、愛犬が熱中症になってしまったというケースも発生しています。

真夏でなくても、愛犬や愛猫を車で待たせるのは避けましょう。

老犬や幼犬、暑さに弱いといわれる鼻の短い犬種は特に注意が必要です。

危険を知っておくことで愛犬・愛猫とのおでかけに備える

春はライフスタイルの変化や気温・気候の変化など、愛犬や愛猫にとってストレスのかかる季節でもあります。

普段から愛犬や愛猫の様子を観察し、ささいな変化に気付けるように普段から気を付けておくと、いざというときに役立ちます。

できる限り安全な状態に環境を整え、注意すべきことを事前に把握しておくことで、回避できる危険は回避していきましょう。

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