「グレインフリー」のフードは身体にいいの?ポイントを解説!

ペットフードを使用していると、「グレインフリー」と書いてあるパッケージなどを一度は目にしたことがあるのではないでしょうか?

グレインとは穀物のことで、穀物が入っていないフードのことを指します。

ただ、穀物はどういったものか?どこまでが穀物として扱われているのか?など詳細についてはわからない方もいるのではないかと思います。

今回はグレインフリーの定義や、グレインフリーのフードを使用することについての、メリット・デメリットをご紹介します。

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グレインとは?

まずはグレインとは何か?を説明します。

グレインは大きく3種類に分かれています

・禾穀(かこく)類
・菽穀(しゅくこく)類
・疑穀類

・禾穀(かこく)類

禾穀類はイネ科の植物のことです。

・大麦 ・小麦 ・米 ・トウモロコシ

・ヒエ ・アワ など

・菽穀(しゅくこく)類

菽穀類はマメ科の植物のことです。

・大豆 ・小豆 ・インゲン豆

・エンドウ豆 ・落花生 など

・疑穀類

その他の植物のことで、穀物として使用される双子葉植物の総称です。

・蕎麦 ・アマランサス ・キヌア など

・グレインフリーの定義

ペットフードにおける「グレインフリー」は、上記の内、①の禾穀(かこく)類が含まれていないフードのことを指します。

そのため、大豆やキヌアなどを含んでいても、グレインフリーのフードとなります。

グルテンとの違い

よく似ている言葉で、間違いやすいのが「グルテン」です。

人間用でもグルテンフリーの食品がたくさん販売されているので、グレインフリーよりもなじみのある言葉ではないでしょうか?

グルテンとは、大麦や小麦などの麦類に含まれるタンパク質のひとつです。

「グルテニン」と「グリアジン」という2種類のタンパク質が結合してできたもののことをいいます。

グレインフリーの商品は、イネ科の大麦や小麦を使用していないということなので、グルテンも含んでいないということになります。

・グルテンアレルギー

グルテンのアレルギーがある場合、米やトウモロコシはグルテンを含んでいないので、問題なく食べることができます。

そのため、グレインフリーのフード以外でも食べられるものもあります

グレインフリー以外の商品については、原材料をチェックし、どういった穀物を使用しているかを確認するようにしましょう。

グレインフリーは健康になる?

昨今のペットフードの流れからも、「グレインフリーは身体にいい」というイメージがあります。

なぜグレインフリーを推奨する声があるのでしょうか?

理由を2つ紹介します。

・穀物の消化が苦手

犬や猫は穀物の消化が得意ではないことにあります。

人間の唾液には「アミラーゼ」という、デンプンを分解する消化酵素が含まれていますが、犬や猫の唾液には含まれていません。

そのため、消化不良を起こす可能性がある、ということが原因の一つです。

ただ、ペットフードに含まれている穀物は愛犬や愛猫が食べる前提で処理をされているので、消化しやすい状態になっています

人間でも基本的にお米を食べるときは、炊いて食べやすく、消化しやすい状態にします。

そのように加熱処理すれば、手作り食などでお米などを使用することもできますし、愛犬や愛猫も問題なく食べることができます。きちんと量を調整して使用すれば、有用な食材といえます。

お腹が弱い子などは、軟らかめに炊く、小さく刻むなど工夫しましょう。

・犬も猫も肉食だから

犬を例に挙げると、「犬の祖先は狼だから肉食。穀物を摂取する必要はない」といった話があります。

ただ、野生の狼は「草食動物」を内蔵含め食べていました

そのため、間接的に昔から穀物は摂取していたということになります。

グレインフリーのメリット・デメリット

では、グルテンやグレインのアレルギーがない場合についても、穀物の入ったフードは避けたほうがいいのでしょうか?

・グレインフリーのメリット

犬種により、グルテン不耐症を起こしやすいと言われています。

小麦などに含まれるグルテンを消化できずに起こり、症状はアレルギーに似ています。

グルテン不耐症の場合や、また、グルテン以外のイネ科の植物にアレルギーがある場合は、グレインフリーが有用といえます。

・グレインフリーのデメリット

グレインフリーのフードは、小麦や米の代わりに豆を使うことが多いです。

そのため、高タンパクになりやすく、タンパク質を分解する役割を担う、肝臓や腎臓への負担が大きくなる可能性があります。

また肉の含有量が多くなっている場合には、脂質が高くなるケースが考えられます。

そのため、タンパク質や脂質の制限をされている場合は、注意が必要です。

・穀物を摂取するメリット

特に玄米や大麦(全粒粉)は第6の栄養素とも言われる食物繊維がたっぷり含まれています。ゆっくりと消化されるため、大腸まで食物繊維が届くと言われており、健康な腸内環境の維持をサポートしてくれます。

また、例えば玄米にはビタミンやミネラル、大麦にはβ-グルカンなど栄養も豊富に含まれています。

特に穀物アレルギーがない場合、穀物(炭水化物)はとても有益な栄養補給源といえます。

総合的に判断する

アレルギーがない場合、グレインフリーを選ぶほうが良いとは言い切れません。

メリットやデメリット、生活環境や愛犬・愛猫の体質などを総合的に見て判断しましょう。

人間にとって「それさえ食べておけば健康が保証され、生きられる」食べ物は無いように、愛犬や愛猫にとっても同様です。

「身体に良さそうなイメージ」だけで選んでしまうと、実際には合わないフードかもしれません。フードを選ぶ際は「なぜ」そのフードが有用なのか、どういったことに配慮されているフードなのか?を知ったうえで選ぶと良いでしょう。

体質などよくわからない場合は、獣医さんに相談してみるのもひとつの方法です。

多種多様のペットフードの中からピッタリのものを探すのは大変ですが、今後も少しでも参考になるように情報を発信していきます!

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